ボトルタイプでの給水について
最近では、水こぼしを防ぐなど管理のしやすさから、ケージに設置するボトルタイプの給水器でワンちゃんに水を与えているケースが増えていますが、注意が必要です。
ワンちゃんは本来、器の中の水を、舌を裏側に巻いてすくい取って飲むようになっています。その為ボトルタイプの給水器で水を与えても、必要な水分を十分に飲めない事があります。
実際にあったお話 ー ケース1 ― ペットホテルに預けられたワンちゃんが、数日して元気がなく、ぐったりしてしまい、検査したところ、急性腎不全を起こしてしまった。このペットホテルでは、全てのワンちゃんに給水ボトルのみで水を与えていた為、普段ボトルタイプで飲んでいなかったワンちゃんは、十分な水を飲めず、重度の脱水を起こし、急性腎不全になってしまいました。
― ケース2 ― 病気の治療の為、入院していたワンちゃんが、治療後元気を取り戻し食事も食べるようになったが、水だけ飲めないという状況があり、ボトルタイプでの給水が考えられた為、飼い主様に確認したところ、やはりボトルタイプでしか水を与えた事がないとの事でした。
どちらのケースも、気が付かなければ、死に至る事もあります。ボトルタイプの給水器を使用している方も、必ず器からも水が飲めるように、水の器も置いてあげましょう。
―ボトルタイプに慣れてしまい、器から飲む事が出来ない子や、今後移行したい方― ⇒日頃食べている食事に水を少し多めにたし、水分を飲みながら食べるという事をさせる事で、器から水を飲むきっかけになる場合があります。(水だと食べなくなってしまう場合は、お肉のゆで汁などでもOK)